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事業方針

 世界経済は依然として不確実性が高く、ウクライナや中東情勢の緊張、エネルギー・食料価格の変動、地政学的分断の深まりなどが続いています。一方で、AIや量子技術、再生可能エネルギー分野の技術革新が急速に進展し、新たな産業構造への転換が加速しています。国内においても、デジタル変革(DX)とグリーン変革(GX)の融合が本格化し、脱炭素化、生産性の向上、地方創生を同時に実現する「持続可能な成長モデル」の構築が強く求められています。

 北海道経済は、半導体関連やデータセンターなどの先端分野において新たな投資や雇用創出が進み、道内産業の構造転換が加速しています。その一方で、人材不足や地域間格差、原材料コスト上昇などの課題も顕在化しています。こうした中、道内企業が持続的に発展していくためには、デジタル技術と環境対応を両輪とした経営変革を推進し、組織・人材の力を高めていくことが重要です。また、気候変動対策やGX推進においては、地域の特色を生かした産業づくりと多様な人材活用が不可欠です。

 北海道生産性本部は、会員の皆様とともに、「生産性運動の三原則(雇用の維持拡大、労使の協力と協議、成果の公正分配)」を活動の基本に据え、「労働者・使用者・学識者」の信頼と連携を基盤に、社会・経済環境の変化を見据えた取り組みを一層推進します。具体的には、人材育成を重点テーマとし、研修・セミナーの充実、コンサルティング支援、地区支部との連携強化を通じて、企業・組織の変革と地域の持続的成長を後押しします。また、多様な人材が活躍できる環境整備、ウェルビーイングの推進、柔軟で生産性の高い働き方の推進に取り組み、労使協働による生産性向上と包摂的な社会の実現を目指します。

1.道内産業のイノベーション創出に向けた支援と普及啓発の推進

 新たな価値創出や生産性向上を目指す企業・団体の取組を支援する。生成AIや省エネ技術などの導入支援を通じ、道内産業の付加価値向上を図るとともに、先進的事例の共有・普及を強化し、地域全体の競争力向上に貢献する。

2.人材確保・育成に向けた教育・研修支援の充実

 人口減少と人材流動化が進む中、持続可能な経営を支える人材育成を支援する。若手から経営層までの階層別研修の拡充に加え、女性・シニア・外国人材の活躍推進、デジタル人材の育成を支援し、多様な人材が能力を発揮できる環境づくりを促進する。

3.労使協働による働き方改革とウェルビーイング支援の推進

 「生産性運動三原則」の今日的意義を踏まえ、多様性を尊重したダイバーシティ経営やワークライフバランスの推進、メンタルヘルスおよび健康経営への取組を支援する。労使が連携して柔軟な働き方と職場環境の改善を進められるよう支援し、社会と企業の持続的成長に寄与する。